恒星間航行技術の実用化によって、人類は爆発的なペースで銀河空間への進出を開始した。光の速度で数年かかる距離は、数字が示す距離感ではとらえきれない、広大な空間が星々を隔てていた。恒星間航行の実用化は、恒星世界への進出を「可能」なものにはしたが、依然として、宇宙は気の遠くなる様な空間が存在し、恒星間航行は、未知の領域だった。
しかし、いつの時代にも人類はわずかな可能性が存在すれば、未知に挑戦してきた。この時代、恒星世界という行くべき目標への扉が開かれた。

00000 ハイパードライブの実用化により地球連邦、銀河標準暦を宣言
00003 最初の太陽系外無人探査機オデッセイアが出航
00005 木星の衛星軌道上に有人基地を建設
00006 オデッセイア、最初の太陽系外の居住可能惑星を発見。「オリンポス」と命名
00011 太陽系外有人探査計画開始。4隻の大型有人探査船が太陽系外に向けて出航
00016 2隻の有人探査船が相次いで遭難。ダークマターによる不安定空間が原因とわかりハイパードライブ航路図の整備が開始された
00026 大規模な太陽系外探査計画開始。多数の民間探査会社が設立され、第1次大航海時代始まる。(発見した太陽系外の資源について独占的な権利が与えられた)
00025 マイクロモノポール重力技術が確立する。遠心力以外で実用的な人工重力技術が開発され、宇宙船のデザインが大きく変わる
00030 オリンポスへの大規模な入植を開始
00031 第2ハイパードライブ理論が構築される。ゲートの存在を予想
00048 人類が入植可能な惑星が10を超える
00052 赤道直下、エクアドル=カヤンベに軌道エレベーター地上基地の建設が開始される
00056 惑星タイタニアにてゲートが発見される
00061 ゲートの相次ぐ発見により、ゲート航路が整備される
00067 ゲートネットワーク法が成立。すべての登録済みゲートは連邦政府の管理下におかれた。以降、政府系登録ゲートと発見者たちによって秘匿された未登録ゲートにわかれた
00096 軌道エレベーターの地上基地と本体の連結に成功
00098 カヤンベ軌道エレベーター運用開始
00142 植民星で地球連邦からの分離独立を求める紛争が始まる
00178 地球連邦の植民星に対する軍事介入政策始まる
00185 地球連邦、ベガαへの1年間のゲート封鎖を実施
00220 ベガαにて地球連邦軍、惑星破壊作戦を実施。惑星消滅。地球連邦軍の暴走が頂点に達する
00226 シリウスなど惑星都市が独立を宣言。シリウス連邦の成立
00272 シリウス連邦=地球連邦大戦勃発
00276 ネットワークインテリジェンスをめぐる政治的な駆け引きにより火星王朝が成立
00312 エリダヌス会戦。シリウス提督マリア=ファム指揮の艦隊戦に地球連邦軍大敗。以降、地球連邦軍は劣勢になる。
00318 地球連邦政府崩壊

 

科学

ハイパードライブ実験船の試験航海成功により、直ちに同型船の建造計画が開始された。実験船は、地球連邦の恒星探査プロジェクトとして開発され、実験成功により正式に探査プロジェクトが開始された。
恒星探査プロジェクトは、地球連邦の中枢である安全保障会議の威信をかけた計画としてすすめられ、ギリシャ神話から名前を付けられた2隻の無人探査船「オデッセイア」と「アルゴノーツ」が、銀河標準暦00003年に銀河世界へ発進した。この計画は、船体に搭載しているハイパードライブエンジンにより短距離ワープを繰り返し、「オデッセイア」は太陽系から5.9光年の距離にあるバーナード星、「アルゴノーツ」は4.2光年のケンタウルス座プロキシマ星を探査、帰還する予定だった。「アルゴノーツ」は、残念ながら太陽系へ帰還を果たせなかったが、「オデッセイア」は、銀河標準暦00006年に太陽系外で人類が居住可能な惑星を発見するという奇跡的な成果を上げることに成功した。
この計画では、航行距離の短さが重要視されたが、もし夜空でひときわ輝くシリウスを目標にしていたら、歴史は大きく変わっていたかもしれない。
「アルゴノーツ」が遭難した原因は、遭難当時、不明だったが、この後に発生した有人探査船の遭難事故により、原因として重要視されたのがダークマターだった。ダークマターは、星としてみえる以外に存在する質量の総称であり、複合的な要因が重なり星々の100倍以上の総質量があると考えられている。ハイパードライブは、その物理的な制約のため、安定した空間でのみ高位次元への適切な変換が可能になる。ダークマターは、空間を大きく擾乱するため、ハイパードライブに深刻な影響を与えることがわかってきた。
ケンタウルス座プロキシマ星は、直線距離では4.2光年と比較的近いが、その間には膨大なダークマターが分布しているため、太陽系からハイパードライブにより航行することは不可能だった。
このハイパードライブのダークマターによる航路制限は、単なる科学的な現象というだけでなく、人類社会の枠組みそのものに大きな影響を与えることとなる。

政治

太陽系は、銀河系オリオン腕とよばれる渦状腕の外縁部分に位置している。太陽系近辺の宙域では、わずか30万年前に超新星爆発が発生しており、巨大な高温ガスの固まりであるローカルバブルが形成されている。(超新星爆発の残骸はガンマ線パルサー・ジェミンガとなっている)
このローカルバブルの存在が、太陽系を出発点とした人類の恒星間社会の形成に重要な役割を果たしている。ローカルバブルによって引き起こされるエネルギー的な擾乱は、空間の安定性に多大な影響を与え、ハイパードライブには大きな制約となって現れた。
ハイパードライブが可能な空間は、恒星間航路とよばれ、通常空間の位置関係とは別にハイパースペース的なつながりで銀河社会を形成する要因となった。太陽系からわずか8.6光年の距離にあるシリウスは、ハイパースペース的な社会の特徴をよく表している。非常に近い直線距離でありながら、ローカルバブルの影響で太陽系とは直接の航路が存在せず、複数の航路を経由してようやく到達することができる。シリウスは、ハイパースペース的には非常に遠い距離にある。この特異な状況が、反地球の急先鋒としての位置に納まる当然の理由となった。
シリウスは、二重連星の恒星系である。連星系特有の不安定な重力空間は、開拓に相当な困難を与えた。過酷な環境でありながら、強力な社会システムを構築できたのは、現実的な考え方を優先するシリウス人、特有の思考であるといわれている。
地球連邦による植民地拡大政策は、様々な軋轢と複雑な利権構造を生み、社会の潜在的な不安は、年を経るごとに増していった。銀河標準暦00142には、植民星の連合軍と地球連邦の最初の衝突が発生している。
紛争が本格化した最初の50年間は、諸勢力が乱立していた。銀河標準暦00226、それまで静観していたシリウスが、中心となってシリウス連邦を成立させた。シリウスは、混迷を深めつつあった時代を見越して、政治、軍事面での準備を水面下ですすめ、銀河社会が混乱によって疲弊したタイミングで新しい秩序を打ち立てる勢力として表舞台に登場した。
このシリウスの勢いは、銀河標準暦00300に登場した一人の提督によって決定的なものとなった。銀河標準暦00312、シリウス連邦軍マリア=ファム提督によって率いられた艦隊は、地球連邦軍の大艦隊をエリダヌス宙域で壊滅させることに成功。銀河史上、最高の司令官によって地球連邦は、歴史の舞台から下ろされた。
しかし、これは、その後に続く新しい争乱の序章にすぎなかった。

経済

恒星間社会は、光の速度で数年をようする遠大な距離を高位次元空間によって結びつけられていた。社会の構成要素に、物理的な壁となる「恒星間距離」は、政治的な枠組みを超えた、経済システム=恒星間企業体を生み出した。
政治的なネットワークとは異なる階層で経済的なネットワークが形成され、恒星間社会は、この2つの目に見えない力によって翻弄されることになる。
地球連邦の植民政策は、表向き軍事的、政治的な力が作用していたが、水面下では、経済的な軋轢によって、複雑な対立軸が形成されていた。シリウス連邦の登場によって、政治的な枠組みは、いったん整理されることとなったが、経済的な対立軸は、簡単な数式が複雑な状況を生み出すカオスと同じ状況になっていた。



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